「私のカバンやって、どこ置いたかわからんようなるからなぁ」と冗談めかして、わずかな足の踏み場を頼りに店の奥から現れる中家 寿加子さん。200円のりんご箱や500円のパジャマなど、レトロな家具や昭和雑貨が溢れんばかりに積まれた店内は、まるで古物の海だ。
そんな中家さんは、新宮市の出身。15歳の頃、写真館に就職したことを機に船尾へ。その後、船尾市場の八百屋と結婚し、この地が故郷となった。以前から古物の趣が好きだったことから、約20年前にリサイクルショップを始めたと言う。
今では、iPadを片手に「好きなことをとことんやるんが大事やね。いろんな人に教えてもらいながらメルカリもやってるんよ」と。かつて写真館で学んだ撮影技術がネット販売にも活かされているようだ。
今日も町の人たちは、お喋り上手な中家さんに会うべく、日本のどこかで誰かが使ってくれるかもしれない不要品を持参し、時には手ぶらで、リサイクルショップナカヤを訪ねている。
撮影
黒岩 正和
文
前田 有佳利
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